「調教をお願いしたい気持ちは固まってきた。相手の目星もついた。でも、最初のメッセージに何を書けばいいのかわからない。書いては消して、もう何日も送れずにいる」

大阪で調教師をしているnemuです。この「最初の一通が送れない」という相談、実はものすごく多いです。フォームの画面まで来て、そっと閉じる。数日後にまた開いて、また閉じる。あなたがいまそういう状態だとしても、それは全然おかしいことではありません。むしろ、それだけ真剣に考えている証拠です。

そして先に結論を言っておくと、最初のメッセージに「正解の文面」なんてものは存在しません。うまく書く必要も、経験者っぽく見せる必要もない。必要なのは、いくつかの項目を素直に伝えることだけです。この記事では、書かなくていいこと・伝えると話が早い5項目・そのままコピーして使える例文3パターン、そして返信が来た後に相手を見極めるポイントまで、順番に解説します。

最初の一通がいちばん緊張する——それが普通です

受け取る側の実感として言いますが、届くメッセージの多くは、緊張がにじんだ短い文章です。「うまく書けなくてすみません」から始まる文面もよくあります。そして、それでまったく問題ありません。

誠実にやっている調教師は、最初のメッセージの文章力なんて見ていません。見ているのは、真剣に考えて連絡してきてくれたかどうか、それだけです。むしろ、妙に手慣れた文面より、ぎこちなくても自分の言葉で書かれた一通のほうが、こちらとしては信頼できます。

逆に言うと、文面の巧拙で態度を変えるような相手、短い文章を馬鹿にするような相手は、その時点で候補から外していい。最初のメッセージは、あなたが試される場ではなく、あなたが相手を試す最初の機会でもあるのです。

長さの目安も先に言っておきます。スマホの画面で1〜2スクロールに収まる程度、行数にして10行前後で十分です。長文の自己紹介や身の上話は要りません。短いことを気にするより、これから挙げる項目が入っているかどうかだけ気にしてください。

先に整理:最初のメッセージに書かなくていいこと

何を書くかの前に、「書かなくていいこと」をはっきりさせておきます。ここを知らないまま、求められてもいない情報まで差し出してしまう方が少なくないからです。

  • 本名。ニックネームや呼ばれたい名前で十分です。信頼関係ができる前に本名を名乗る必要はありませんし、まともな相手は求めません。
  • 住所や勤務先。会える大まかなエリア(「大阪市内」「北摂のほう」程度)が言えれば十分。それ以上の特定につながる情報は不要です。
  • 裸の写真・顔写真。最初のメッセージに添える必要は一切ありません。やり取りの初期段階で写真を求めてくる相手は、その時点で危険信号です。
  • 過去の詳細な告白。過去の恋愛や性経験、つらかった体験を、最初から細かく打ち明ける必要はありません。話したくなったときに、話したい範囲で話せばいいことです。

まとめると、「あなた個人を特定できる情報」と「あなたの心身の深い部分」は、最初の段階では渡さない。これが原則です。これらを早い段階で要求してくる相手の見分け方は、信頼できる調教師の選び方で詳しく書いているので、あわせて読んでみてください。

伝えると話が早い5項目

では何を書くか。次の5つが入っていれば、最初のメッセージとしては満点です。全部でなくても構いません。書ける項目だけで大丈夫です。

項目 書き方の例
1. 経験の有無 「経験は一度もありません」「軽いプレイの経験だけあります」
2. 興味のあること 「言葉責めに興味があります」「縛られてみたい気持ちがあります」
3. NG(したくないこと) 「痕が残ることと撮影は避けたいです」
4. 不安に思っていること 「痛みが怖いです」「そもそも連絡するのも不安でした」
5. 希望の進め方 「まずはメッセージのやり取りからお願いしたいです」

それぞれ、少しだけ補足します。

1. 経験の有無——未経験は正直に

未経験なら未経験と、はっきり書いてください。盛る必要はまったくありません。経験の有無で進め方の設計が変わるので、ここが正確だと相手は組み立てやすくなります。そして前の記事でも書いた通り、未経験と聞いて態度が雑になる相手は、その時点でふるい落とせたということです。

2. 興味のあること——ふわっとした言葉で十分

専門用語で正確に言えなくて構いません。「命令されることを想像するとドキドキする」「縛られる画像を見て興味を持った」——この程度の解像度で十分伝わります。むしろ、その素直な言葉のほうが、あなたが本当に求めているものの手がかりになります。

3. NG——いま思いつく範囲でいい

NGを最初に伝えるのは失礼ではありません。逆です。境界線を先に示してくれる人のほうが、受け取る側は圧倒的に組みやすい。いま思いつく範囲で「これは怖い」「これは絶対に嫌」を書いておけば、後から増えても減っても構いません。

4. 不安に思っていること——不安ごと伝えていい

ここが意外と大事です。「何が不安かを伝える」のは弱みを見せることではなく、相手に対応の材料を渡すことです。そして、あなたの不安に対する返信の仕方に、相手の人柄がいちばんよく出ます。不安を書いたことが、そのまま見極めの布石になるわけです。

5. 希望の進め方——ペースの主導権を先に握る

「まずはやり取りから」「すぐに会うことは考えていません」と一文入れておくと、ペースの基準線があなた側に置かれます。まともな相手はこの一文を尊重しますし、これを無視して急かしてくる相手は、その時点で答えが出ています。

そのまま使える例文3パターン

ここから、コピーしてそのまま使える例文です。名前や内容は自分に合わせて書き換えてください。もちろん、これを土台に自分の言葉を足してもらうのがいちばんです。

パターン1:未経験で、不安が大きい人

はじめまして。ブログを拝見してご連絡しました。◯◯と申します(ニックネームで大丈夫です)。

SMにはずっと興味がありましたが、実際の経験は一度もありません。言葉で責められることや、命令に従うことに興味があります。ただ、強い痛みや痕が残ることは怖く、避けたいと思っています。

正直に言うと、このメッセージを送ること自体にかなり勇気が要りました。まずはメッセージのやり取りから、ゆっくり進めていただけるとうれしいです。よろしくお願いします。

パターン2:少し経験がある人

はじめまして。◯◯を拝見してご連絡しました。◯◯と申します。

以前お付き合いしていた相手と軽いプレイの経験は少しありますが、きちんと段階を踏んだ調教は未経験です。言葉責めと軽い拘束に興味があります。撮影と、体に痕が残ることはNGでお願いしたいです。

まずはやり取りをさせていただいて、お互いに合いそうだと感じられたら、顔合わせから進められればと考えています。よろしくお願いします。

パターン3:申し込む前に、質問だけしたい人

はじめまして。ブログを読んでご連絡しました。

調教を受けてみたい気持ちはあるのですが、不安のほうがまだ大きく、申し込む決心はついていません。その前に、いくつか質問だけさせていただくことは可能でしょうか。

初めての場合はどのような流れで進むのか、また未経験でも大丈夫なのかを教えていただけるとうれしいです。質問だけの段階で恐縮ですが、よろしくお願いします。

3つに共通しているのは、うまいことを言おうとしていない点です。経験・興味・NG・不安・ペース。事実を素直に並べているだけ。それでいて、受け取る側からすると必要な情報がそろっていて、とても返信しやすい。最初のメッセージはこれで十分なのです。

書き換えるときのコツは一つだけ。例文の中で自分の実感と違う部分は、無理に残さず消してください。「勇気が要りました」と感じていないなら書かなくていいし、興味の対象が違うなら自分のものに差し替える。事実と違うことが一行でも入っていると、その後のやり取りで自分が苦しくなります。飾らず、事実だけ。それがいちばん強い文面です。

なお、質問だけのメッセージ(パターン3)を「冷やかし」扱いする相手がもしいたら、その相手はやめておきましょう。決心がつく前に質問するのは、慎重さの表れであって、失礼でも何でもありません。

返信が来たら:ここを見て相手を見極める

メッセージを送ったら、次はあなたが見極める番です。返信の内容と態度に、その相手と進んでいいかどうかの答えがほぼ出ています。

  • 質問に丁寧に答えているか。あなたの不安や質問に、一つずつ具体的に答えているか。はぐらかす、「会って話そう」で済ませる、テンプレを貼っただけ——そういう返信なら先はありません。
  • 急かしてこないか。「まずはやり取りから」と書いたのに「今週会える?」と返してくる相手は、あなたの一文をすでに一つ無視しています。最初の希望を無視する相手は、プレイ中の希望も無視します。
  • NGと不安を軽く扱っていないか。あなたが書いたNGに触れもしない、あるいは「やってみたら平気だよ」と上書きしようとする。これは決定的な危険信号です。まともな相手は、NGを確認し、不安には「無理のない範囲で」と返します。
  • 進め方を説明できるか。「初めての方とはこう進めます」と段階を言葉で説明できる相手は、準備をしている人です。標準的な流れは初めてのSM調教・流れ完全ガイドにまとめてあるので、返信の内容をこの地図と照らし合わせてみてください。段階を飛ばそうとしているかどうか、自分で判断できるはずです。
  • 言葉遣いが対等か。やり取りの段階から、いきなり命令口調だったり、見下した物言いをしてくる相手がいます。「調教だからそういうものかな」と思う必要はありません。プレイの中の関係と、合意を作る段階の関係は別物です。合意ができる前のあなたに対して対等に話せない相手は、合意そのものを軽く見ています。

ひとつ補足すると、返信の速さはあまり気にしなくて大丈夫です。数日空くこと自体は普通にあります。見るべきは速さではなく、返ってきた内容の丁寧さのほうです。

返信が来てから数往復のやり取りは、面接だと思ってください。面接官はあなたです。違和感があれば、理由を説明せずにやり取りを終えて構いません。「考えてみます」で止めて、そのまま送らなくてもいい。最初のメッセージを送ったからといって、先に進む義務は一切発生していません。

私に相談する場合も、書き方はこのままで大丈夫です

最後に、私のところに連絡をくれる場合の話を少しだけ。

この記事に書いたことが、そのまま答えです。上の例文をコピーして送ってもらっても構いませんし、5項目のうち書ける部分だけの短い文章でも構いません。文章がまとまっていなくても、まったく気にしません。

質問だけのご連絡も歓迎です。「まだ決心がつかないけれど、聞いてみたいことがある」——その段階の方から、実際によくご連絡をいただきます。質問に答えた結果、そのまま終わっても構いません。こちらから無理に先へ進めることはありませんし、急かすこともありません。進むかどうか、どのペースで進むかを決めるのは、いつでもあなたです。

何日も書いては消してを繰り返しているなら、その下書きのままで大丈夫です。調教希望・ご相談フォームから、あなたのペースでどうぞ。最初の一通は、いちばん緊張する一通で、同時に、あなたが自分の意思で自分の望みに向き合った、最初の記録にもなります。

記事下CTA

nemuの活動をもっと見る

気になるリンクをタップしてください

MyFansでSM動画を見る

Noteで調教の教材を読む

調教希望・お問い合わせはこちら

初心者・未経験者歓迎|秘密厳守